株式投資において、投資手法を選択する場合、どのような観点から選択すれば良いのか?
株式投資を行う場合、どのような手法で投資を行って行くのが良いのでしょうか?
当然、投資手法は沢山あり、どれが勝てると言った単純なものではありません。
例えば、期間と言った観点だけで見たとしても、
・スキャルピング
・デイトレード
・スイングトレード
・中期投資
・長期投資
など、様々です。
投資手法は、現在の立ち位置、目的地、達成したい期間から逆算する必要がある!
ただ、この手法の選択については、色々と考えているように見えて、案外、投資を開始する時に選択した手法を、疑うことも無くズルズルと続けていると言ったことが多いのではないでしょうか?
例えば、株式投資を始めようと思って、書店に行って手に取った本が、偶然ウォーレンバフェットの本だった。
バフェットに憧れて何の疑問も無く中長期投資を行って来た・・
などと言ったことは無いでしょうか?
あっ、すみません。。。。
それ、私です・・(笑)
逆のパターンも同様で、例えばユーチューブなどで、短期トレーダーがモニターを幾つも並べているのを見る機会が多くあった。
そのため、そもそも株式投資とは、画面の前に張り付いて短期売買を繰り返して行くものだと言う固定観念があり、ずっとそうした取引つを続けてきた。
と言ったことは無いでしょうか?
ただ、個人的には、これで良いのかなとも思っています。
投資は、初めて見ないことには、具体的なことは見えて来ませんので、まずは初めて見ることが重要です。
ただ一方で、必死に自転車をこぎ続けても、最初に向いた方向が、行きたいゴールと違った方向であれば永遠に目的地にたどり着くことは出来ないと言う事も理解しておかなければなりません。
投資は、色々な苦難を通じてスキルアップして行くことが重要であることは間違いありませんが、人生は有限です。
ですから、目的とするゴールに繋がっている道のりの中で、改善を重ねつつ着実に進んで行くことが重要なのだと考えます。
では、どの保有期間(手法)を選択する場合、どのような視点から考えれば良いのでしょうか?
因みに、誤解の無いように言っておきますが、デイトレ、スイング、中長期投資など色々と手法はありますが、夫々の手法に優劣をつけるのは無意味だと思っています。
結局のところ、どの手法でも買っている人もいれば、負けている人もいます。
ですから、今回の記事で、どの手法が優れていると言うことを議論するつもりはありません。
ただ重要なのは、
スタート地点(現在の保有資産)と目的地(目指すべき資産)が明確であり、それをどれ位の期間で辿り着きたいのかと言うことが明確である場合、自ずと取るべき手法が決まって来る!
と言うことです!!
例えば、現在100万円を持っていたとして、これを1年間で1億円に増やしたいとします。
まあ、そもそもこの目標自体が無茶苦茶なので、この目標に何も疑問を持たないのであれば、そもそも投資は止めた方が良いとは思いますが・・
中長期投資で達成しようとすると?
仮に中長期投資(長めの保有期間の投資)で、この目標を達成しようとする場合、実現はかなり厳しいものとなります。
極端な例ですが、例えば1銘柄に集中投資して1年間保有して1億円を目指すとします。
この場合、税金や手数料などの細かい議論は抜きにしたとしても、1年間で100倍の株価の上昇が必要となります。
もし、2銘柄に分散したとして、1銘柄が株価の変動が無かった場合ですと、1年間で200倍の上昇率が必要です。
ガンホーなどの例もありますので、100%不可能と言うつもりもありませんが、相当の運や地合いが見方をしない限りは、目標を達成することは不可能となります。
でも、どうしても中長期投資を用いて、1年で1億円を達成したいのだと言うこだわりがある場合は、残された方法として思いつくことは「レバレッジ」を使うと言った方法などがあります。
とは言え、株式投資の場合は信用取引でも3倍程度なので焼け石に水です。
では、目標達成期間を2年にした場合はどなるでしょうか?
この場合でも、上記の1銘柄集中投資の場合でも、1年間辺りで50倍の上昇が必要となります。
仮に4年間にしても、1年間辺りで25倍の上昇が必要です。
ただ、10年間を当てることが出来るならば、1年間辺りで10倍です。
いや、これでも無茶苦茶厳しいですね・・。
とは言え、途中で売却~再購入も実施するでしょうから複利の効果も出てきますし、10年もあれば地合いの良い時期に当たる可能性も出てきますので、可能性は高まりますが厳しいことには違いはありません。
短期投資で達成しようとすると?
では、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードなどの、保有期間が短い手法を選んだ場合はどうなのでしょうか?
この場合、資金回転が一気に高まるので、複利の効果で資金が増えて行くことになります。
下記の計算も、正に「皮算用」でしかありませんが、毎月4%で運用していくと「9年と9ヶ月」で1億円に到達します。
勿論、この毎月4%の運用と言うのも、決して甘いものではありませんが、全く勝算がないと言うものでもないかと思います。
このように、単純な算数の世界の計算に過ぎないのかもしれませんが、スタートとゴールと達成したい期間を考えた場合、現実を加味した場合に実現が可能そうな手法なのか?明らかに現実離れした手法なのか?と言ったことが分かります。
そして、ゴールと手法を絶妙に組み合わせて、自分なりの目標の達成プランを作り上げることが重要になってくるのです。
スタート地点・目的地・期間が決まると自ずと手法は絞られてくる!但し、それが正解とは限らない!
因みに、余談となりますが、誤解が生じそうなので、明確に言っておきますが、決して短期投資を推奨している訳ではありません。
とは言え、逆に中長期投資を推奨している訳でもありません(笑)
AIなどによって機械的に処理するのではなく、人の手を介して取引を行う場合、マインドやその人の性格などが、結果に対して複合的な要素が絡み合ってきます。
ですから手法さえ取り入れれば、短期投資or長期投資を選んだからと言って、単純に勝てるようなものではありません。
そのため、先に申し上げたようにゴールから逆算した手法を導き出すと同時に、
その手法が自分の性格に合っているのか?
その手法を用いて日々実践して行くことが可能か?
と言ったことも、鑑みて方法を選択する必要があります。
例えば、既に中長期投資で一定の成果が出ている人が、短期投資などへ抜本的に手法を改める場合は、成果が出るまでに一定程度の時間が必要となることが想定されます。
仮に、ゴールから逆算した場合に、元手が小さいので短期投資を行った方が良いと算数的には判断できた場合でも、切り替えるのが本当に得策なのかと言うことはしっかりと吟味する必要があります。
一見、長期投資の方が時間が掛かるように見えて、その手法を突き詰めて行った方がゴールに早くたどり着ける可能性も、十分に考えられるからです。
まあ、当然のことですね・・。
色々と書いてしまいましたが、言いたかったのは、
まずは、
(1)現在のスタート地点(現在の保有資産)に対して、目的地(目指すべき資産)と、達成したい期間を明確にすべきである!!
と言うことです。
そして、
(2)それを現実的に、達成することが可能な手法を検討する
と言うことが重要となります。
ただ、(1)の目標が厳しいものであった場合、当然のことですが(2)の手法が、かなり現実離れしたものになってしまう可能性が高まります。
この場合、(1)の目標を見直す必要があります。
ただ、諸々の事情で(1)の目標を見直すべきで場ないと判断する場合は、ある程度(2)がリスクを負った手法になることを理解した上で進めて行く必要があります。
投資とは難しいもので、安全運転が不可欠なのは間違いありませんが、余りにも安全運転ばかりしていると資金が増えて行かないのも事実です。
ですから、自分の今の現状を鑑みて、どの程度のリスクを許容できるのかを冷静に分析し、ある程度のリスクを負って資金を増やして行かなければならないのも事実です。
それか、お小遣い程度のリターンに留めるか・・ですね!
ただ、お小遣い程度のリターンで良しとする場合は、恐らくは覚悟を決めて投資に向き合うと言うこともないでしょうから、中途半端になってカモになってしまう可能性が高いのだと思います。
ですから、しっかりと現在の立ち位置と、ある程度のレベルのゴールを設定し、そこから手法を導き出して行くことが重要です。
そして、それらの手法を用いて投資を行って行くために、毎日やるべきことをルーティーン化して日常に落とし込んで行くことが重要なのだと思います。
その上で、投資結果だけでなく自分の性格や取り巻く環境などを鑑みつつ、随時、改善を重ねて行くことが重要なのだと思います。
こうすることで、しっかりとゴールに向かって、自転車を漕ぎ続けることが出来るのだと思います。