信用売り(空売り)の踏み上げは、株式投資から一発退場となってしまう危険性がある!

信用売り(空売り)が危険な理由とは?

信用売り(空売り)をやっている方は、一度は、踏み上げ相場に巻き込まれてしまった経験があるのではないでしょうか?

この空売りの踏み上げは、一歩間違えると本当に危険です!

たった一つの判断ミスで、それまで積み上げてきた資産を、殆ど失ってしまう可能性があります!

更に、大きなロットで踏みあげられてしまうと、株式投資から一発退場になってしまう危険性もあります!

信用売り(空売り)は、どのようにして起きるのか?

この信用売り(空売り)で、踏み上げ相場は、どのような状況になると発生するのでしょうか?

勿論、信用売り(空売り)の踏み上げ相場が、発生するパターンは色々とあります。

分かり易い例だと、以下のようなパターンがあります、

信用売り(空売り)の踏み上げ相場の発生する例とは?

例えば、某企業が新技術の発表をしたとします。

こうした新技術の発表があると、業績への寄与などの期待から、株価が上昇したりします。

当初は、業績発表や業績などを基にファンダメンタル分析を実施し、株価に上昇余地があるとの判断から投資家が「買い」でエントリーしてきます!

こうした「買い」によって株価が上昇すると、株価の値動きだけを見て、利益が取れそうだと判断したトレーダーが殺到し、更に株価を押し上げたりします。

所謂、イナゴ投機家が、株価を更に押し上げている状況となります!

このように、会社のIR発表などを受けて、短期間のうちに、一気に株価が上昇してしまうことは良くあることなのです。

発表材料に対して、株価が上がり過ぎていることにマーケットが気が付く!

勿論、今回の新技術の発表が、今後の業績に大きく寄与して行くならば、このような株価の上昇は問題ありません。

今後も、中長期的に業績が拡大していくならば、こうした株価の上昇に業績が収束して行くことになります!

しかし、実態として、全てのマーケット参加者が、新技術発表の中身までしっかりと吟味したうえで、投資しているとは限りません。

そのため、新技術発表の中身と比べて、株価の上昇幅が大きすぎるということが、往々にして発生してしまいまうのです!

すると、次第に株価が高すぎることに気が付くマーケット参加者が増えてくることになります。

当然、空売りを仕掛けるマーケット参加者は、株価が下落に転じることを見越して、このタイミングで空売りを仕込み始めます!

株価が高値圏に位置しているのに、価格が下がらない!

本来であれば、新技術の発表内容に対して、株価が上がり過ぎているのであれば、株価は下落に転じると考えるのが普通だと思います。

勿論、このタイミングで、直ぐに株価を下げてしまうことも良くあります。

しかし、全ての銘柄が、このタイミングで株価が下落に転じるかと言うと、残念ながら株式相場はそれほど甘くはありません!!

もし、ここで株価が下がらないと、空売りの踏み上げ相場に転じてしまう可能性が高まってしまうのです・・。

当然ですが、信用取引で空売りをしている場合、株価が売り値より下がってくれなければ、買い戻しても利益が出ません。

そのため、株価が下落していな状況では、その銘柄をホールドすることになります!

このような状況の中で、企業の発表内容に対して、現在の株価は高すぎると言うことが徐々にマーケットに知れ渡り、空売りを仕掛ける人も増えて来ます。

また、純粋にチャートのみを見て、株価が急騰しているので反転するだろうと判断して、売りを仕掛けるトレーダも出てきます。

こうして、売り買いが交錯し、高値で株価が揉みあっている中で、ジリジリと売り残が積みあがって行ってしまうのです。

そして、気が付いた時には、極端なレベルまで「売り残」が積みあがってしまうのです!

信用売り(空売り)の踏み上げ相場が始まると、どうなってしまうのか?

このような状況になってくると、空売りを仕掛けている人たちは、踏み上げ相場に転じるのではと焦りを感じ始めます!

そのため、踏み上げ相場を恐れて、株価が少し下がっただけでも、焦りを感じ始めた売り方は買戻しをするようになります。

こうなると、株価が少し下がっただけで、大量の買戻しが入ってしまうので、一気に株価が下落するのは厳しくなってしまいます。

すると、踏み上げ相場で利益が取れると判断して、高値圏にもかかわらず、更に「買い」が殺到するようになります。

こうなってくると、踏み上げを狙った「買い」と、空売りの買戻しによる「買い」が重なり合い、株価は下がらないどころか、株価は急激に上昇を始めます!

ここまで来てしまうと、完全な踏み上げ相場になってしまいます!

高値圏でもみ合っていた株価が、急激に上昇することによって、空売り勢の多くに含み損が発生し始めます。

こうした踏み上げ相場の場合、一気に株価が上昇しますので、含み損が拡大することを恐れて、ロスカット(損切り)による空売りの買戻しが多く発生し始めます。

すると、既に株価は高値圏になっているにもかかわらず、更に急激に株価が上昇してしまうのです。

ここで、売り残が減少してくれれば良いのですが、売り禁にならない場合、株価の異常なまでの上昇を見て、遅れて空売りを仕掛けてくる人が出てきます。

そうなると、場合によっては、売り残は減少せず、逆に増えてしまうこともあり得るのです!

信用売り(空売り)の踏み上げ相場が始まった後に、犯しやすい致命的なミスとは?

更に、空売りの踏み上げ相場で恐ろしいことが、このタイミングで致命的なミスを起こしてしまうことが良くあります!

改めて整理すると、初期段階から空売りをしていた売り方は、既にこのタイミングで、多くの含み損を抱えている状況となります。

しかし、現在の株価は上がり過ぎているため、もう少し待てば株価も下落してくるのではと考えてホールドしてしまうのです!

そして、日々、株価が下落に転じてくれと祈りながら、毎日増え続ける損失の拡大に怯えながら過ごす日々が続くことになります・・。

勿論、少し待つと株価が下落に転じる可能性はあり得ます。

このような場合、下落スピードも激しいので、運が良ければ含み損が一気に解消される可能性もあります。

売り残が減少せず、買戻しの期間(6ヶ月)まで含み損が解消される時期は訪れない!

しかし、残念ながら、多くの場合は含み損が解消されることはないのです!

何故なのでしょうか?

忘れてはならないのは、空売りには買戻しの期限があるということです!

基本的には、空売りを始めてから、6ヶ月以内に買い戻さなければなりません。

当然、踏み上げを仕掛けている側からすると、売り残が急激に増えたタイミングは、売り残の推移をみれば簡単に分かります。

そのため、売り残が増えてから、6ヶ月後がどのタイミングになるかは、容易に割り出すことは出来てしまいます!!

すると、ここで売り方と買い方の攻防が始まります!

当然、踏み上げ相場で「買い」を仕掛けている買い方としては、この6か月の間に、株価を下落させなければ、膨大な利益を得ることが可能となります。

と言うのは、当然のことですが、踏み上げ相場が始まった際に、ロスカットをして早々に逃げている人は、このタイミングでは残っていません。

残っている人は、株価が崩れることを期待して、損失を抱えたままホールドしている売り方となります!

そのため、こうした売り方は、株価が下落しない限りは、ホールドする可能性が高いのです。

しかし、空売りは6ヶ月以内に買い戻さなければなりません。

そのため、売り残が増えたタイミングから、6ヶ月が経ったタイミングで一気に売り残が解消されることになります。

この時に、膨大な売り残の買戻しが発生しますので、更に株価は急激に上昇することが良くあります。

そのため、この膨大ン売り残の解消に、買い方は保有している株をぶつけて、利益確定をすることが出来るのです。

更に、この株価が上昇したタイミングで、空売りを仕掛けておけば、売り残の解消によって株価が一気に崩れた場合、下の両方で膨大な利益を出すことが出来てしまうのです。

当然ですが、踏みあげられて、最後の高値でロスカットした人は、想像を絶するレベルの損失を出してしまう可能性がありるのです!!

信用売り(空売り)を大きなロットで取り引きすると、一つの判断ミスで、一発退場になってしまう!

勿論、上記で出した例は、空売りによる踏み上げ相場の一例にすぎません。

株価は崩れる時は、一気に下落しますので、空売りは短期で大きな利益を取れる可能性があります。

しかし、一つ判断を間違えると想像を絶する損失を被る可能性があるので、本当に注意しなければなりません。

更に、空売りは、当然のことながら「信用取引」ですので、担保の約3倍の取引が出来ます。

よって、一気に儲けようと思って、大きなロットで空売りを仕掛けたものの、上記の例のように踏み上げられてしまうと、一発で株式取引から退場ということになり兼ねません!

「買いは家まで売りは命まで」とよく言われますが、売りはたった一つの判断ミスで、致命傷を負い兼ねません。

しかし、やはり空売りも出来るようになると、利益を得られる機会が増えることは確かです。

そのため、もし空売りをするならば、最初は自分が想定出来ていないミスが発生するものと考えて、慣れるまでは、買いで取り引きする時よりも、小さめのロットで取り引きするのが良いのだと思います!