新型肺炎(コロナウイルス)は、中長期的に経済へどのような影響を与えるのか?
先日、新型肺炎(コロナウイルス)が株式市場に与える影響について記載しました。
思いの外、多くの人が記事を読みに来てくれたようです。
やはり、人命にかかわるだけに「新型肺炎(コロナウイルス)」については、関心が強いのだなと言うのを改めて感じました。
上記のブログでも書きましたが、新型肺炎(コロナウイルス)関連銘柄の多くが、株価が暴騰しています。
注目度の高い材料は、一時的に株価が暴騰しますので、当然と言えば当然です。
暫くは、短期売買のトレーダーなどを中心に、出来高が伴って株価が大きく変動するのだとは思います。
勿論、企業業績の実力に見合わない上昇をしている銘柄は、いずれは下落に転じるものと思われます。
ただ、短期的には需給の方が、株価を動かす力が強くなりますので、小型株で踏みあげられている銘柄などは暫く下落しない可能性もあります。
いずれにせよ、この辺りの株価の変動を取りに行くのは、どちらかと言うと短期投資家が中心になります。
新型肺炎(コロナウイルス) が中国経済へ与える影響とは?
では、中長期的に考えた場合、今後の株価はどのようになって行くのでしょうか?
まず気になるのが、中国経済への影響です。
当然ですが、中国経済への悪影響は避けては通れない状況です!
1月24日より始まった春節では、例年であれば大きな消費が期待されました。
しかし、上海ディズニーランドや北京の故宮博物院など、人気の観光スポットが相次ぎ営業の中止を発表しており、消費にも大きな影響が出ています。
また、新型肺炎(コロナウイルス)の発生源とされる武漢市や、その周辺都市では人の移動を制限した「封鎖」が行われています。
当然ですが、この封鎖作戦によって、人の移動や流通にも大きな影響が出ています。
振り返ってみると、過去に流行したSARS(サーズ)の場合でも、沈静化までに半年近く掛かっています。
今回の新型肺炎(コロナウイルス)が、どの程度の期間で沈静化していくのかは、現時点では誰も分かりません。
ただ、更に拡大していくのか、沈静化していくのかによって、経済への影響度合いも大きく変わってくるのは確かです!
2019年は米中貿易摩擦の影響で、中国経済の成長率は低水準になっている!
そもそもですが、2019年は米中貿易摩擦の影響で、中国経済は減速しています。
実際に、中国の経済成長率は6%代になってしまうなど、28年ぶりの低水準に留まっています。
このように、中国経済はただでさえ、米中貿易摩擦の影響で減速が続いている中で、今回の新型肺炎(コロナウイルス)の発症によって経済情勢の悪化が加速する可能性があります。
当然ですが、中国経済の減退は、世界中の景気に影響を及ぼします。
それは、昨年の米中貿易摩擦の結果からも明白です。
現在は、新型肺炎(コロナウイルス)の拡大が、どの程度に収まるかに注目が集まっています。
人命に関わることなので、当然だと思います!
まずは、人命第一であり、経済は二の次です。
しかし、新型肺炎(コロナウイルス)が沈静化し、経済に与える影響が表面化してきた時には、既に株価に大きく織り込まれているはずです。
そのため、投資家としては冷静に現状を分析しつつも、手遅れにならないよう先を見据えた行動も必要です。
とは言え、この先がどうなって行くかなどは、予想するのは難しいでしょうか、このような時はどうしたらダメージが小さく済むかを冷静に考えて、保守的に動いておくことが重要なのだと思います!