日銀のETF購入方法の見直しで、今後の株価はどうなって行くのか?

日銀が、ETFの買い入れ対象をTOPIX連動型とし、日経平均株価連動型は外す!

日銀のETFの買い入れ方法の見直しで、日経平均は大きく下落しています。

これは、ETFの買い入れ対象を東証株価指数(TOPIX)連動型とし、日経平均株価連動型は外したことが大きく影響をしています。

これまでは、日経平均に連動するETFを日銀は購入していました。

こうした日銀の購入によって、株価が下がれば日銀が買い入れをするという下支え効果があり、日経平均の上昇に寄与して来ました。

また、日銀は購入をしても売却はしないため、マーケットにおいて浮動株が減少し、更にそれが株価を押し上げると言った効果をもたらしていました。

特にファーストリテイリングやソフトバンクなどの値嵩株は、日経平均の押し上げ効果が高いため、機関投資家などに狙い撃ちにされて来ました。

このような中、今回の見直しによって、値嵩株への下支え効果が薄れるとの懸念から、日経平均に連動する値嵩株の下落が顕著になっています。

実際に、本日(2020/3/22)の日経平均は617.9円も下落していますが、ファーストリテイリングだけで日経平均を148.73円も押し下げています。

一方で、東証一部の上場銘柄数2,195社のうち、値上がり銘柄数は908社となっており、逆に値下がり銘柄数は1,190社となっております。

日経平均が600円も下落した場合、大半の銘柄が下落してもおかしくない状況ですが、結果としては値上がりと値下がりの銘柄数が同程度となっているのです。

こうしたことからも、日経平均に連動する値嵩株の下落幅が大きかったかと言うこと分かるかと思います。

とは言え、ETFの買い入れに関しては、原則で年6兆円としていた購入の目安は削除したものの、昨年3月に新型コロナウイルス対応で設けた年12兆円の上限は継続となっています。

ですから、マーケットへの日銀資金の流入自体が無くなる訳ではありません。

但し、日銀によるETF買いの一つの潮目になったことは間違いなく、値嵩株への資金投入が従来よりはハードルが高まったことは間違いありません。

今後は、日経に連動する値嵩株が下落して、TOPIX銘柄は上昇するのか?

それとも、日経に連動する値嵩株が下落につられる形で、TOPIX銘柄も下落するのかは注目ではあります。

こうした日経平均とTOPIXのリバランスの流れは、暫くは続いて行くものと想定されます。

米国市場でも、S&P銘柄とナスダック銘柄のリバランスが起きています。

また、米国市場全体としては、長期金利の上昇によって株価事態の上値が重たくなっており、株価の不透明さが増しています。

こうしたことからも、場合によっては、スピード調整があることも視野にいれて投資を行って行く必要がありそうですね・・!