新型コロナウイルス(新型肺炎)発生後の下落から株価は戻しているが、今後は上昇するのか?それとも下落に転じるのか?
最近の株式市場は、新型コロナウイルス(新型肺炎)で一喜一憂するような相場環境が続いています。
ただ、思いの外、株価は強いですね・・!
背景としては、新型コロナウイルスが早期に沈静化するのではと言った憶測が、株価を押し上げていたりします。
勿論、そうした要因もあると思いますが、これだけが株価の押し上げ要因とは思えません!
やはり一番影響が大きいのは、潤沢な資金が市場に溢れかえっていることだと思います。
マーケットの金余りを背景に、新型コロナウイルス(新型肺炎)で売り仕掛けした者が踏みあげられている!?
皆様も記憶に残っているかと思いますが、昨年の後半辺りから株価は上昇を続けて来ました。
このような状況の中で、今回の新型コロナウイルスが発生しています!
当然ですが、このタイミングで売りを仕掛けた投資家も多くいたと思います。
しかし、マーケットの金余りを背景に、株価が下落すると待っていたとばかりに買いが入る展開となっています。
このため、買いが買いを呼び、売り方の多くも踏みあげられて損切の買戻しになったのだと思われます!
特に、米国市場の強さは際立っています!
NYダウは、新型コロナウイルスの発生で、一時的に大きく値を下げましたが、過去最高値付近まで値を戻しています。
また、日経平均も、一時的には22,750円付近まで値を下げましたが、結果として24,000円付近まで株価が戻って来ている状況です。
昨年末時点で、株価は高値警戒感も出ていましたの、もっと大きく下げてもおかしく無い局面でしたが、逆に株式相場の強さが際立つ結果となっています。
では、このまま株高は続くのでしょうか?
私自身としては、このまま右肩上がりで株価が上昇していくのかと言われると少し疑問です!!
と言うのも、今回の新型コロナウイルスが経済に与えるマイナス影響が、数字となって出始めて来ると思うからです。
震源地となっている武漢をはじめとした湖北省などは、閉鎖状態となっています。
交通も分断されており、また企業活動も停滞状況となっています。
このような状況が、経済に与えるマイナス影響が大きいことは容易に想像できます。
確かに、武漢が閉鎖されたのは1月23日にであり、本日が2月9日ですので、まだ2週間程度とも言えるかもしれません。
ただ、現状では感染者は日々増加しており、沈静化する様子は見て取れません。
また、無症状でも陽性反応が出ている状況を見ると、感染拡大を抑え込むのは難しく、まだ暫くは沈静化までに時間が掛かると考えざるを得ません。
このように考えると、このまま株価が右肩上がりに推移していくとは思えず、どこかのタイミングでまた下押しする可能性は高いと思います。
決算発表が株価に与える影響とは?
その他の要因としては、決算発表の結果です。
2月頭頃より、多くの銘柄で決算発表が出始めています!
勿論、まだ業績は出始めたばかりなので、全般としてどのような結果になるのかはまだ分かりませんが、比較的業績の良い企業が多いなと印象を持っています。
では、このまま好業績の発表が続けば株価は上昇していくのでしょうか?
勿論、好業績であれば、株価にとっては良いインパクトをもたらします。
ただ、業績はかなり良かったにもかかわらず、思いの外、株価が上昇していない銘柄も見受けられます。
様々な理由があると思いますが、一つの要因として、既に昨年の株価の上昇がこれらの業績を織り込んでいたと言うことが考えられます。
仮に、上記の通り既に今回の業績は株価に織り込み済だとすると、新型コロナウイルスによる一時的な下落からの戻りで、株価はあるべき価格に戻っているとも言えます。
そうなると、今後の株価がどうなって行くかは、更に一つ先の業績発表がどうなって行くのかと言うことが重要となって来ます。
そして、当然のことですが、一つ先の業績発表には、今回の新型コロナウイルスによる影響が色濃く反映されることになります。
もし、新型コロナウイルスの沈静化が長引き、経済に与えるマイナス影響が表に出てくると、株価はこうした流れを織り込む形で先行して下落を始める可能性があります!
このように考えると、やはり株価は、改めて下落することを想定しておく必要があるのだと思います。
2月10日より、中国では企業活動が再開される!
2月10日からは、中国では企業活動が再開される予定になっています。
まずは、直近の企業活動をどのように遂行していくかが話し合われると思います。
更に、もう少し時間が経ってくると、今回の新型コロナウイルスが企業活動に与える影響についても、徐々に情報が出始めて来ると思います。
まずは、延長していた春節明けの企業活動が、どのような状況になって行くかについて注視していく必要がありそうです!!