CPIは予想を上回る!但し、従来とは異なる株価の動きとなる!!
10月13日の夜に、9月のCPI(消費者物価指数)の発表がありました。
結果としては、以下のような内容でした。
■総合 / 市場予想:8.1% → 結果:8.2%
■コア(食品・エネルギーを除く) / 市場予想:6.5% → 結果:6.6%
個人的には、市場予想と同程度か、下回る可能性を考慮し13日の日本市場のマーケット中にショートポジションの一部を利確しました。
但し、CPIの発表結果は上記の通りであり、市場予想を上回る結果となったことから、更なる利上げ圧力等を嫌がって株価は大きく下落に転じました。
個人的には、ショートポジションを、事前に解消してしまったりしていたので、
「あ~、利益を取り損なったな~」
とは思いましたが、投資は損失を最小限に抑えていくことが重要なので、まあ判断としては特段の後悔はありません。
ただ、注目すべきは、その後でした!!
CPI発表後、大きく下落した株価は反転し、大幅な急騰となる!!
その後も、横目で夜間の米国マーケットを見ていたのですが、何かこれまでの流れとは違う雰囲気が・・・
下落に転じたていた株価が、想像よりも大きく上昇に転じています!
結果として、S&P500は、発表後、一気に2.5%も下がったのちに、一気に切り返しそこから5%程度も上昇することになりました。
以下は、NYダウのチャートですが、動きとしては同様です!
直近、数回では強気の指標がでると、株価は大きく下げることが続いていたため、明らかにこれまでとは違う動きとなっています。
特段のポジティブな材料が発表されたわけではないため、明確な理由は定かではありません。
「暫く株価の下落が続いていたので、ショートポジションの利確が連鎖して株価を押し上げた」
とか、
「悪材料が出尽くによる、買い戻しが生じた」
など、色々な理由が囁かれています。
まあ、いくら考えたところで、マーケットの動きに後付けで理由をつけるだけなので、余り意味がないかもしれません。
ただ、少なくとも昨年末頃からのマーケットの流れから、明らかに違う動きをしたという事実は、しっかりと認識をしておかなければならないと思います。
現状を見ると、CPI事態も市場予想を上回るなど、インフレはピークアウトしているとは言えない状況です。
今年も、まだ数回利上げは予想されており、更なる市場環境の悪化は間違いありません。
また、2023年も簡単には利下げに転じない姿勢を、FRBなども示しており、決して楽観視は出来ない状況です。
ただ、明らかに今回、これまでと違った動きをしたということは、少し自分たちになりに頭の整理はしておかなければなりません。
まず、一つの見方としては、経済の悪化を懸念した売り方に対して、「買い方」が多く出て来たということです。
確かに、ショートポジションの解消による上昇だったのかもしれませんが、それにしては大きなV字上昇です・・
インフレがピークアウトし、利上げが一巡することを見越して、長期的な視点で買い出動に入る人が出てもおかしく無い状況にはなってきています。
今後、株価は上下動するかもしれないが、大枠の底はこの辺りで、長期的に見れば株価は上昇していくならば、確かにそろそろ買い出動に入っても良いころではあります。
少なくとも、こうした買い方が出始めているのだろうなと言うことは、これまでも強く意識しながらマーケットに臨んでいく必要はありそうです。
但し、難しいのは、果たしてこのまま株価は上昇に転じるのかと言うところです。
翌日にあたる金曜日のNYダウは403.89ドルも下がっており、市場も簡単に、上昇に転じるほど甘いものでもありません。
過去のリーマンショック時も、長いスパンで下落傾向が続いた後に、少し回復して、一気にドカンと急落となりました。
単純なる見立てだけで言うならば、まだインフレはピークアウトしておらず、FRBも景気を悪化させてでも、インフレ抑止に向かっています。
米国債券10年利回りも、上下動はありますが、現在は4%を超えるレベルとなっています。
確かに、株価は先行的に動きますが、個人的にはまだ下げは足りないのではないかなとは思っています。
これらを鑑みると、まだ株価がそう簡単に上昇に転じるのは難しく、寧ろまだ下落する可能性が高いという方がシンプルな見立てではあります。
ただ、今回は、丁度、上昇に向けた動きをしてもおかしくないくらいの時期に、これまでとは違った動きをしたことは、しっかりと意識しておかなければならないのは確かです。
結果からすると、単なる株価の大きめの上下動に過ぎなかった、と言うことになる可能性は高いかもしれません。
但し、投資をするには、マーケットをずっと監視し、少しおかしな動きが生じた時に、それをしっかりと見分けられる目を持っておくことは不可欠です。
そして、自分のマーケット感に対して、それの事実がどのような意味を持つのかを、自分なりに考えてみることは重要です。
それらを基に、「大きく打って出る」「逆に守りを固める」「静観する」などは、人それぞれです!
ただ、少なくともこれらを意識しながら投資をするのと、余り何も考えずに投資をするのでは、長期的に見れば大きな実力差として跳ね返ってくるのだと思っています!
勿論、投資結果も同様に!!