株価は下落も日銀のETF買いは無し!資金流入の流れが変わり、株価は下落に転じるのか?
日経平均も、一時は30,000円を超えていましたが、現在は28,000円付近を推移しています。
確かに、5月14日は上昇しましたが、5月11日、12日、13日と3日間に渡って大きく下落しており、相場の雰囲気も重くなって来ています。
来週の前半もある程度はリバウンドは想定されますが、その後の動向がかなり注目ではあります。
思い返してみると、2020年に起きたコロナショック後、何度かテクニカル的には下落に転じてもおかしくないタイミングはありました。
しかし、マーケットに金が溢れかえっており、ショート勢をを踏みあげる形で何度もブレイクを繰り返し、結果として株価はずっと上昇を続けて来ました。
当然ですが、今回も下落するように見せておいて、これまで同様に30,000円をブレイクしてくるような相場になる可能性もあります。
ただ、今回の場合は、これまでの状況とは、少し雰囲気が異なっているように感じています。
テクニカル的な観点:3万円のレンジ帯をブレイク出来ず!
テクニカル的に見てみると、2021年1月頃に30,000円を超えて以来、何度か30,000円のレンジをブレイクしようとトライを続けていました。
しかし、これまでとは違って30,000円のレンジをブレイクすることは出来ませんでした。
逆に、30,000円のレンジ帯から、大きく下落してしましました。
30,000円付近でブレイクを狙って買い込んだ人も多いでしょうから、上値しこりが出来てしまっている状況です。
ファンダメンタル的な観点:資金流入の流れに変更が生じているのか?
また、ファンダメンタル的な観点で言うと、3日に渡って大きく下落したにもかかわらず、日銀が買い入れを行わなかったことも重要な要素だと考えます。
これ迄であれば、100円ほど下がれば、日銀が買い入れを行うような状況が長年にわたって続いて来ました。
ただ、下記の記事でも書いた通り、日銀の買い入れ方針もTOPIX連動になるなど方針の変更が行われました。
とは言え、こちらの方針変更でも、日経連動からTOPIX連動に購入対象を変えるだけで、購入方針の変更について明確ではない状況でした。
勿論、この3日だけを見て日銀の方針を図ることは出来ません。
但し、多くの投資家にとって、日銀の購入方針も変わったのではと考えさせられるような出来事であることは事実です。
結局のところ、マーケットに金が溢れかえっていることは誰もが分かっていることです。
重要なのは、「この資金の流れに変調が生じるのか?」と言うことです。
引き続き、潤沢な資金がマーケットに流れ込み続ける場合は、一時的な調整はあるにせよ、株価が崩れにくい状況が続くことになります。
しかし、マーケットへの資金流入の流れが止まったり、流出し始めたりすると、一気に株価が崩れてくる可能性が高まります。
当然、日銀のETF買い以外でも、新型コロナウイルスに関連する資金流入も同様です。
政府の資金負担にも限界があります。
また、ワクチン接種の本格化により、次第に補償も少なくなって来ると想定されます。
融資の利子補給などで実質的に無利子になっている場合もありますが、金利負担の正常化等により、返済に支障が出て来る場合も考えられます。
他にも、金利の上昇なども懸念材料となります。
もし、これらの理由によりマーケットにおけるる資金の流れに変化が生じる懸念が出て来ると、投資家は先回りする形で対処を始めます。
つまり、含み益が出ている株式などを、利確する動きが加速すると言うことです。
こうなると売りが売りを呼んで、マーケットが崩れる可能性があります。
更に重要なのは、資金がマーケットから流出する流れになると、一時的な崩れではなく、下落傾向に転じる可能性も出てきます。
但し、多くの投資家がこうした資金の流れに変調が生じていることは感じつつも、後はババ抜きゲームにどこまで参加するかを模索している状況なのだと思います。
当然ですが、まだまだ、株価は上がって行く可能性もあり得ます!
ただ、個人的には、流石にこの先もババ抜きゲームに参加し続けるのはリスクが高いなと感じています。
少なくとも、来週後半戦にはこうした流れの一端が見えて来るのかもしれないですね!