株式投資は出口戦略を立てて購入する事が不可欠!出口戦略が無いと塩漬け株になってしまう!

株式投資は、出口戦略が不可欠である!

株式投資を実施する場合、出口戦略は不可欠です。

簡単に言ってしまうと、どのような状況になったら売却するかと言った、考え方を、予め整理しておくことが重要となります。

しかし、多くの投資家は、株式の購入する際に、こうした売却の考え方を整理せずに、投資に踏み切ってしまうことが多くあります。

但し、こうした出口戦略を整理する前に、投資に踏み切ってしまうと、多くの場合がコントロール不能な塩漬け株となってしまう可能性が高いのです。

出口戦略が無いと、コントロール不能な状況に陥る可能性が高い!

こうした「出口戦略」の話をすると、よく聞く話があります!

それは、

「利益が出ている時は問題ないが、損失が出ている時は、出口戦略がないと危険である!」

と言った話です。

でも、よく考えて頂きたいのですが、そもそも「利益が出た!」「損失が出た!」とは、どのような状況のことでしょうか?

当然ですが、購入した株式を、売却して初めて「利益が出た!」「損失が出た!」と言うことが確定するわけです。(売りの場合は、買い戻した時になります。)

そのため、「含み益が出ている時は安全で、含み損が出ている場合は危険!」と言う考え方は、投資の一部の期間を、断面的に捉えているに過ぎないのです!

出口戦略が無いと、コントロール不能な塩漬け株になる例とは?

少し、例を出して説明してみます。

例えば、ある投資家が、株式を購入したとします。

そして、購入時の想定通り株価が上昇し、含み益が出たとします。

しかし、ここで売却理由(タイミング等)を明確にしていない場合、含み益が増え増え始めると、多くの人はもっと株価は上がるはずだと期待して、更にホールドを続けることになります!

そして、もう少し株価が上昇したら売却しようと考えます!!

しかし、こうした時は多くの投資家も同じように考えており、そこが天井になることが多くあります。

そのため、「もう少し株価が上昇したら」と思っていた株価には届かずに、下落に転じてしまいます!

このタイミングで、売却できれば利益を確定することが出来るのですが、株価が下落し始めると、利益が出ているにも関わらず、含み益が減って行くので損をした気分になってしまいます!

すると、きっと今は押し目なので、もう少し待てば株価は上昇に転じるはずだと、勝手な自分なりの理屈を作り、売却をためらってしまいます!。

そうこうしているうちに、株価は下落してしまい、買値を下回って含み損に転じてしまうのです!

当然、含み益が出ていたタイミングで利確出来なかった人が、含み損になってから売却できるはずもありません。

そのため、きっと近いうちにプラスに転じると祈りつつホールドするのですが、残念ながら含み損状況のまま、株価は推移してしまうということが多いのです。

当然のことですが、上昇している株価はいつかは下がる可能性は高いですし、逆に下落している株価はいつかは上がる可能性は高いです。

(勿論、万年、横ばいの銘柄もありますが、話がややこしくなるので、そこの議論は省きます!)

そのため、先ほどの例で言うと、最後に含み損に転じた際に、「そのうち株価は上昇に転じるて含み益に戻る!」と言った考え方は、ある意味、正しかったりもします!

しかし、いつ、株価が上昇に転じて含み益になるかは、もはやコントロール不能で運次第な状況となってしまいます!

出口戦略が無いと、保有期間(投資手法)が曖昧になってしまう!

私たちが株式投資をする際に、重要な観点に「保有期間」と言った概念があります。

当然、短期で回転数を増やせば、資金効率は上がりますが、短期で回転数を増やしたからと言って、利益が確約される訳でもありません。

そのため、夫々の投資家の手法によって、保有期間の考え方は変わってきます。

人によって数日間だけ保有する人もいれば、数ヶ月の人もいます。勿論、数年と言う長い期間保有する人もいます!

何れの場合でも、「その想定している期間に、何らかの変化が生じて、それが株価を変動させる」と言う考えに則って投資を行うことになります。

ここで重要なのは、こうした「保有期間」についても、投資家がコントロール出来ている状況にしておくことが、非常に重要なのです。

当初の売却ストーリを守らないと、その後は損失のコントロールが出来なくなる!

例えば、「次の四半期決算で、業績が市場の予想を上回って改善する」と言う根拠を、自分なりに掴んだとします。

すると、売却の期間は、次の四半期決算が実施された後のタイミングになるはずです。

結果として、業績が市場の予想を上回ってサプライズ的に改善されれば株価は上昇するでしょうし、逆に業績が思わしくなければ株価は織り込み済みとして現状維持、若しくは下がってしまう可能性もあります。

但し、結果がどちらになろうとも、株式の売却は、このタイミングで実施すべきです。

しかし、購入時に売却ストーリーを整理出来ていない場合は、株価が予想に反して下がってしまうと、それ以降もホールドするための、後付けの理由を作って保有してしまうのです!

こうなると、その後の業績動向は想定外の範囲となってしまいます!

すると、この銘柄の株価の上下は、コントロール不能で運次第と言う状況となってしまいます。

運が良ければ、含み損を抱えている銘柄も、株価が反転して、利益が出る可能性もあります。

しかし、更に業績が悪化すれば、株価は大きく下落してしまう可能性もあります。

こうなると、既に利益や損失を、コントロール出来ている状況とは言えず、塩漬け株となってしまうのです。

そして、こうしたコントロール不能の塩漬け株が増えて行くと、手持ちの資金が枯渇してしまいます。

すると、新たに収益を期待できる銘柄に投資できる余力が無くなり、保有資産の金額は、各月の外部環境に応じて増えたり減ったりするだけで、一向に資金が増えて行くと言った状況にはならないのです!

株は、毎回天井で売ることは不可能!だからこそ出口戦略は欠かせない!

株式投資をする上で、「株価は天井で利益確定することは不可能である」と言うことを、しっかりと理解しておくことが重要です。

「利益は伸ばせ」とよく言われますが、毎回、天井で売ることは、ほぼ不可能です。

そのため、やはり当初のストーリーに則って、売却するタイミングが訪れた時は、割り切って利確することが必要となります。

結果として天井で利確出来たと言うこともあるでしょうし、もう少し利益を伸ばせていたということもあると思います。

しかし、重要なのは当初の売却ストーリーに則って、粛々と売却することが重要なのだと思います。

出口戦略は、損失の防止にも繋がって行く!

それは、こうして見切りを付けつつ、利確をすることが、損失の防止にも繋がっていると言うことです。

先ほどの例ですと、3ヶ月後の業績発表までは想定して株を買っているものの、その後の業績は購入時のストーリーに含まれていないということです!

こういう言い方をすると、もっと先を見据えて購入しろ!

と言うように読み取られてしまうかもしれません。

しかし、言いたいのはそういうことではありません。

当然、売却の条件(期間、利幅など)は、投資手法によります。

デイトレを実施している人に、5年先のことを想定して売買しろ!と言っても、余り意味がありません。

重要なのは、3ヶ月後の業績発表までは想定して株を買っている場合、それ以降のストーリーは考慮して買っている訳ではないのです。

先ほどのデイトレの話ですと、今日は上がる可能性があるがあるので、購入するのですが、来週どうなっているかを想定して買っている訳ではありません。

そのため、仮に、今日の株価が想定に反して下がってしまったため、ホールドして上がるのを待った場合、それ以降の株価の動向は運次第となってしまいます。

少なくとも、購入した時には想定していない状況下でホールドをすることになります!

当然、連日、下落を続けて大きな損失になってしまう可能性もあります。

そのため、自分の当初の想定通りのストーリー(期間など)で売却することで、損失も、ある程度の想定の範疇で収められる可能性が高まるのです。

株式投資においては、購入時に出口戦略を立てておくことは必須である!

やはり、株式投資において、重要なのは、如何にして「損失を限定」するかだと思います。

しかし、購入時に、しっかりと出口戦略を立てておかないと、一時的に含み益が出ていた銘柄も、気が付いたらコントロール不能な塩漬け株になってしまうことも珍しいことではありません。

こうしたことからも、やはり株式を買う際に、「出口戦略」を明確にしておくことは不可欠なのだと思います。