
株式投資で想定外の事態が生じた時、どのように対処すべきか?
株式投資を行う場合は、つい、利益の方に目が行きがちです。
しかし、多くの投資家が、コツコツと稼いだ利益を、たった一回の取引の失敗で吹き飛ばしてしまうと言うことは良くあることです。
では、どのようにすれば、このような状況を回避することが出来るのでしょうか?
取引を行う前に、投資の勝算を冷静に見極めることが不可欠である!
そもそも、株式投資で、全ての取引で勝つことは不可能です。
そのため、戦う前に、勝てる可能性が高いのか判断する必要があります。
当然、勝てる可能性が低い場合、そもそもその取引にエントリーしてはいけません。
勿論、最初から負けると分かっている取引に対して、自分の貴重な資産を投入するような人は居ないとは思います。
しかし、残念ながら、自分が当初想定していた状況に陥ってしまうと言うことは良くあることなのです。
投資で想定外の値動きになると、正しい判断が下せなくなってしまう!
株式投資において、自分が当初から想定していたストーリーと、異なる状況に陥てしまった場合、正しい判断が下せなくなってしまうことが良くあります。
そして、状況が改善されることを只々祈るといった、「フリーズ状態」に陥ってしまいます。
例えば、ある銘柄の業績が拡大すると想定し、それに伴って株価が上昇することを見越して株式を買ったとします。
しかし、想定に反して、業績が悪化し株価が下落し多額の含み損を被ってしまった場合、多くの人は株価が反転することを祈るばかりになってしまいます!
この場合、大半の場合は、株価は反転するどころか、さらに下落し含み損が拡大してしまうものなのです!
では、どのようにしたら良いのでしょうか?
当然、一旦、銘柄にエントリーしてしまえば、やり直しは許されません。
従って、エントリーする前の段階で、勝算があるのか否かを、冷静に見極めることが重要です。
しかし、繰り返しになりますが、投資で想定外の事態が起きてしまうことは避けられません。
とは言え、当初の自分の想定とは異なる状況に陥った場合、正しい判断が下せなくなり、フリーズ状態に陥いることは絶対に避けなければなりません。
そのような状況になった場合、まずは冷静に勝算を見極める必要があります。
勝算が無い場合は、損失を最小限に食い留めるために、いち早く逃げる(引く)ことが重要である!
そして、勝算が無い、若しくは分からない場合は、損失が最小限のうちに、いち早く逃げる(引く)ことが重要です。
株式投資において、一時的に「引く」と言うことは、それ自体が「トータルして負け」を意味するものではありません。
最終的にトータルで「勝ち」を目指す場合、「引く」ことは一つの手段でしかありません。
要は、その後どうなるのかを判断出来る、冷静な目を持ち、適切な手を打てればそれで良いだと思います!
耐えることで勝算が見込める場合は、ただ「祈る」のではなく、冷静に防御策を施して行かなければならない!
一方で、少し耐えることによって、勝算の可能性がある場合もあります。
但し、この場合でも、兎に角、損失が最小限になるように防御(負けない状況)に徹することが重要です。
多くの人が、この「耐える」と言うことを、「放置して、ただ、ひたすら祈る」と言うことと、勘違いしてしまうことが良くあります。
株式投資においては、「放置して、ただ、ひたすら祈る」状況になった場合、状況が改善されることは殆どありません。
当然、そのような状況に陥っていることは、マーケットで反対の行動をしている人からは見抜かれています。
こうした人からすると、仮に耐えられてしまった場合は、今度は自分がやられてしまうことになり兼ねません!そのため、必ず息の根を止めなければならないことになります!
ここで言う息の根を止めると言うことは、多額の損失を出して売却させることです。
よって、放置すればするほど、損失が拡大し、追い込まれて行きます!
そのため、耐えると判断した場合は、兎に角、損失が最小限になるように、冷静に手段を講じていかなければなりません。
手段は状況によりますが、例えば株数を少なくするとか、逆日歩を回避して時間を稼ぐために両建てをするとか、色々と策はあります。
このようにして、ある意味、積極的に防御に打って出なければならないのです。
もし、こうした策が取れないのであれば、兎に角、気が付いた時に一刻も早く撤退することが重要です!
想定外の事態が生じた際に、損失を限定出来る者が、最終的な勝利を手にすることが出来る
物事は、判断を下した時点で、結果は凡そ決まってしまうものです!
そのため、株式投資においては、まず何よりもエントリーする前に、勝算を冷静に見極めた上で投資をしなければなりません。
しかし、それでも想定通りに行かないのが株式投資です。
よって、仮に、想定外の方向に進んでしまった場合、その負けを更に拡大してしまうのか、最小限に食い留められるのかは、その人の判断によって大きく変わってしまいます。
そのため、私たちは、想定外の状況に陥った時に、どのように対処するかについて、日々考えて腕を磨き続けて行かなければなりません。
勝つべからざる者は守なり。勝つべき者は攻なり。
孫子の兵法に、
勝つべからざる者は守なり。勝つべき者は攻なり。
と言った言葉があります。
これは、
勝つ条件が整わない場合は守りを固めるべきである。勝つ条件が整っている場合は攻撃すべきである。
と言った意味になります!
つまり、当然、勝てる時は利益を追求すべきですが、株式投資で自分の想定外の状況に陥ったような「勝つ条件が整っていない」場合は、守りを固めて損失を最小限に留めることに注力することが不可欠です。
もし、損失を最小限に留めて行けば、必ず利益を得られる時が来るものです。
こうして、損失は小さくしつつ、着実に利益を積み重ねて行けば、トータルとして勝てる状況になって行くのだと思います!