株式投資でプロと素人の違いと、実力差を埋めるための具体的な方法とは?

株式投資における、プロと素人(アマチュア)との違いとは?

最近、諸々の理由があって、株式投資のプロの方の考え方について触れる機会が多々あります。

当初は、プロの話を聞いているだけで、

「次元が違うな~!」

と言った感じで、自分とのレベルの違いを痛感し、こんな人たちと同じ土俵で戦っているのかと、ただ呆気にとられるばかりでした。

しかし、こうしたプロの人がどのような考え方で、投資の判断をし、また利確・損切の判断をするのかと言いうプロセスに触れていく中で、私なりにプロと素人では、どこが違うのかという所が、少し見えて来るようになりました!

本日は、こうした株式投資におけるプロと素人の違いについて、私が感じた経験を基に触れさせて頂こうと思います。

株式投資におけるプロと素人の違い(まずは一般論から)

まず、先に述べるのは、本日お伝えしたい本質では無いのですが、まずは外堀り的な話から触れて行きたいと思います。

まず、当然のことですが、プロは組織的にやっているので、情報収集能力やそれを分析する力が格段に違います。

但し、こればかりは、どうしようもありません!

例えば、イチ個人が、野村證券のようなプロ組織と、情報量や分析能力について、同じレベルになろうと頑張っても、それは無意味な努力です!

しかし、実態として、情報分析能力が高いと言うことは、それだけチャンスを発見できる機会も増えるのは事実です。

例えば、四半期に一回発表される決算報告書ですが、これはホームページに公開されますので誰もが見ることが可能です。

しかし、概ね同時期に多数の決算発表が行われますので、個人投資家が一人で分析しようと思っても、時間的に限界があります。

特に、サラリーマンと兼業で行っている投資家は、3,000社以上もある上場株式を全て分析しきるのは、ほぼ不可能です。

但し、こうした分析の中から、投資のチャンスを見つけれる可能性もあり、やはり分析能力が高い組織の方が、チャンスを素早く・網羅的に見つけ出せる可能性が高いので、有利であることは間違いありません。

しかし、この辺りについては、個人投資家は必ずしも、全てを分析しきる必要があるとは思いません。

当然、分野を絞ることもありですし、銘柄抽出ツールを使って、自分の得意とするパターンに絞って分析するなどでも、十分に投資のチャンスを見つけ出すことは可能です。

とは言え、そもそもの組織力も違うので、個人投資家がこの部分を強化しようと思っても、余り意味がありません。

仮に、人を何人か雇えば、分析能力は高まるかもしれませんが、やるべきことはもっと他にあるはずです!

株式投資におけるプロと素人の違い(実際にプロと触れて感じた本質的なこと)

では、我々個人投資家とプロでは、どこが異なっているのでしょうか?

また、プロから何を学べば良いのでしょうか?

当然、個人投資家がとプロとの違いは、沢山あると思います。

また、プロと言っても多種多様ですから、その違いは際限がありません!

そのため、ここから述べることは、私が触れる機会を得た、一人の株式投資におけるプロを基にした内容となります。

まず、私の感じたプロと 素人(アマチュア) との差について、結論から述べさせて頂こうと思います!

それは、

『ある事象が生じたとして、それが株価にどのような方向性の影響を与えるものか、更にその方向性に対して投資家達がどのように判断し、結果として株価がどのように動く可能性が高いかと言うパターンを、途方もないレベルの知識と経験値として把握している』

と言うことです。

多分、

「は~???」

と感じたと思います。

まあ、分かり難いですよね!

多分、これだけだと、言いたいことが殆ど伝わらないと思いますので、もう少し、補足させて頂きます。

例えばですが、

株価は、その株に関連するある事象が発生することで、ある方向性に株価が進む可能性が高まります。

もっと簡単に言ってしまうと、

例えば、業績発表(=ある事象が発生)があったとして、業績発表が良かった場合は株価は上昇する(=ある方向に株価が進む)可能性が高まります。

一般論からすると、上記の通りです。

しかし、実際の株価は、好業績だったからと言って上がるとは限りません。

実際には、下記のような様々な要因が重なり合って、 現実としての株価が決まってきます!

例えば、

・好業績は、マーケットでは織り込み済だった。

・好業績だったか、既に株価は高値になっていた。

・外部環境が芳しくなく、他の銘柄がことごとく、株価が下落している状況になっている。

・株価が上昇したが、買い残が膨らみ過ぎている。

・直近の業績は良かったが、将来は業績が悪化する可能性が高い状況である。

等々、この企業を取り巻く環境によって、同じ「好業績」という事象であっても、実際に株価がどうなるかは大きく変わってきます。

また、こうした取り巻く環境も、日々変わって行きますので、この銘柄を売買する人の動向も日々変わってきます。

このような状況の中で、我々投資家は、一定の仮説を立てて、株価がどのようになって行くかを想定し、そこに貴重な資金を投入しなければなりません。

私が感じたプロの凄みは、過去からの経験値や知識等によって、仮説を立てる能力が際立っていると言うことです。

当然、プロだからと言って、仮説通りに株価は推移せず、外れることもあります。

また、〇〇の理由から下落するという仮説を立てたとしても、想像以上に株価が上昇した後に、下落に転じると言うこともあります。

そのため、この仮説を立てたプロより、短期スパンで取引をしている人からすると、最終的には仮説通り下落したものの、ロスカットに引っかかって損をしてしまったと言うことになる可能性もあります。

とは言え、ピンポイントで仮説通りの値幅やタイミングで株価が推移しなかったとしても、一定期間や値幅の範疇で言えば、かなり高い確率で仮説通りに株価が推移することを目の当たりにして来ました。

なぜ、私がここに注目したかと言うと、正にここが個人投資家としても、自分をレベルアップさせられる重要なポイントだと感じているからです。

結局のところ株式投資では、

・ある事象によって株価がどうなるかと言う仮説を立てる。
  ↓
・それに基づき資金を投入して投資をする。
  ↓
・仮説通りに株価が推移すれば利確、仮説通りに行かなければロスカットする。

と言うことを繰り返して行かなければなりません。

しかし、プロと素人では、この冒頭の「仮説を立てる」と言う部分の背景にある知識や経験値が圧倒的に異なります!

例えば、

・企業業績の分析能力

・その株の過去からの独特な癖(その企業のIRの癖など)

・株のファイナンスとそれによって起こり得る投資家の動き

・仕手筋の仕掛け方

等々、仮説を立てるベースとなる知識量が半端じゃありません!

当然、そうした途方もないベースの知識や経験から導き出された仮説は、一定期間や値幅の範疇で言えば、かなり高い確率で仮説通りに株価が推移することが多くなります!

株式投資においてプロとの差がある場合、どのように戦っていけば良いのか?

ただ、こうした圧倒的な知識や経験の差を、今すぐに埋めることは不可能です。

そこには、相当の勉強量や経験値が必要であり、どうしても相応の時間も必要となります。

しかしながら、我々もこうした圧倒的な差があるプロと、同じ土俵で戦って、更に利益を出していかなければなりません。

そのために、すべきことは2つあると考えています。

■1つ目は、戦う土俵を絞って、その土俵ではプロと戦えるようにすることです。

■2つ目は、プロとの「差」を埋めて行くという努力を、永遠に積み上げて行くことです。

少し、補足させて頂きます。

戦う土俵を絞って、プロと戦えるようにする!

一つ目ですが、株式投資とは、あらゆるタイミングで投資をする必要性はありません。

自分が勝てると言うパターンの時だけにエントリーして、その他のタイミングは全て見送ったとしても、誰にも文句は言われません。

つまり、自分がこのパターンだと勝てると言うものを、1つ・2つで良いので見つけ出して、ひたすらそれを繰り返して行くのです。

よく短期投資家や、FX取引をする方が、チャートによるテクニカル分析で、取引を繰り返す人がいるかと思います。

これは、チャート上から、自分自身として、1つの勝てるパターンを見つけ出し、それをひたすら繰り返すことで、その精度を更に高めて行くと言うものです。

例えば、FX取引の場合ですと、通貨もドル円だけに絞り、「三尊天井(トリプルトップ)」だけを狙って、ひたすら取引を繰り返すなどを実践する方もいます。

まあ、この例は何でも良いのですが、こうすることで、そのパターンにおける勝ち負けの繰り返しから、その取引に関連する知識が高まり、勝てる可能性が更に高まって行きます。

個人投資家であれば、こうしたパターンを幾つか習得するだけでも、かなり安定して利益を出せるようになってきます。

先ほどのプロの方は、こうしたパターンをとてつもないレベルで習得しているからこそ、バックヤードにいる分析者からもらった情報を基に、勝てるパターンを見つけ出せる機会が増えるのです。

これによって、外部環境などが変化しても、違うパターンで対応できるため、勝てる機会が増えます。

また逆の言い方をすると、勝てるパターンを知っていると言うことは、どうすれば負けてしまうかも熟知しているため、必然的に負け難くなるのです!

プロとの「差」を埋めていく具体的な方法とは?

次に、2つ目について触れさせて頂きます。

そもそも、プロとの「差」は、どのようにして埋めて行けばよいのでしょうか?

当然ですが、やり方は色々とあります。

1つ目で述べた、パターンを増やして行くと言う方法でも良いのだと思います。

上記とは違う方法で、私が毎日のように、穴を埋めるために積み上げている方法について、少し触れさせて頂きます。

それは、

「日々、株価の変動理由について、答え合わせをして行く!」

と言うことです。

当然、毎日のように株価が大きく動く銘柄発生します。

私は、GMOクリック証券の「銘柄抽出ツール」を使って、自分の狙う期間で株価が大きく変動している銘柄を選定します。

下記がGMOクリック証券の「銘柄抽出ツール」ですが、他の証券会社と違って、2段階で銘柄を絞ることが出来るので、非常に使い易いです。

GMOクリック証券より引用

例えば、上段で利益が拡大傾向にある銘柄を選定し、下段で移動平均線を大きく下回っている銘柄を絞ったりすることが出来ます。

このツールは、口座を開きさえすれば無料で使えますので、既に他の口座を開いている方であっても、ツール用に口座を作っておいても損はないと思います!

普通で考えると、利益が拡大傾向にあれば、株価は上昇する可能性が高いのですが、移動平均線を大きく下回って株価が下落している場合、この矛盾が生じるには何らかの理由があるはずです!

このような理由について、どうして生じているか等について、まずは自分なりに調べて仮説を立てます。

この時によく使うのが、証券口座の「ニュース」であったり「適時開示情報」などです。

また企業のホームページにも、その理由が掛かれている場合もあります。

それが終わったら、答え合わせに入ります。

当然、この答え合わせは、小学校のドリルの回答のように、綺麗に答えを書いてくれているサイトなどはありません。

そのため、自分としてはこれが答えかなと言うものを見つけ出さなければなりません。

例えば、株価が大きく動いている場合は、Twitterやブログなどで、その理由を書いてくれている場合もあります。

また、Yahooファイナンスの掲示板などでも、理由を書いてくれていたりする場合もあります。

しかし、こうした情報は、買い煽りや売り煽りをしている場合が大半なので、ほぼ95%位の情報は使い物になりません。

プロの有利な点は、こうした経験を積まなければならない時期に、職場の先輩などから答えを聞くことが出来るのだと思います。

しかし、証券会社やヘッジファンドなどに属していない個人投資家は、この答え合わせの方法については、自分なりに編み出して行くしかありません・・。

ゴールと言うべき投資家を見つけ 、 自分との「差」を認識し、日々埋めて行くことが重要である!

諸々、書いてしまいましたが、プロと言っても投資手法は人によって大きく異なります。

よって、上記に記載したのは、一つのプロの姿に過ぎません。

ただ言いたかったのは、目指すべき投資手法の、ゴールと言うべき投資家を見つけておくことは非常に重要です。

こうすることで、そのゴールとなるべき投資家と、自分との間で、どのような「差」があるのかと言うことが理解することが出来ます!

これがわかると、自分との間の「差」をどうすれば埋めれるかと言うことを、自分なりに考えることが出来るようになります。

その「差」を、日々埋めて行くような循環に入って行けば、自ずと投資家としての力量は上がって行くのです!

そしていつの日か、こうして積み上げた努力が、本当の実力となり、結果にも表れてくるのだと思います!