高値警戒感から、株価調整が想定される中、どのように対処していけば良いのか?
株式相場は、相変わらず強い状況が続いてます。
日経平均は、既に3万円を超えており高値警戒感も出始めています!!
思い返してみると、昨年のコロナショック以来、株価は右肩上がりの上昇を続けて来ました。
結果論だけで言うと、コロナショック後に株式を購入し、ずっとホールドしていれば相当に儲かったはずです!
ただ、それを出来ている人は、どれ程いるのでしょうか!?
株価の調整が懸念される中、急落に備えて想定される対処法とは?
私達が投資を行う場合、現状の相場環境をどの様に捉え、それに対してどのような手法で臨んでいくのか、自分自身で決めて行く必要があります!
確かに、アベノミクス初動の時のように、株価が安値から上昇を続けて行くことが明確な場合は、ホールドしていれば良いだけかもしれません。
しかし、現在の相場は、それほど単純ではありません・・。
マーケットは金融緩和などによって、金余りの状況が続いています。
こうした背景もあり株価は上昇を一途を辿っていますが、いつ反落してもおかしくなさそうです・・
では、売りに入れば良いかと言うと、それ程甘くありません・・
スピード調整に入りそうな雰囲気が漂っても、マーケットはそれを否定して、更に株価は上昇を続けています!!
しかし、当然ですが、株価は永遠に上がり続けるものではありません。
いつかは、反転して下落に転じる時期が来ます。
但し、こうした天井は、いつやって来るのかは誰も分かりません!
そのため、私たちは株価が一時的に調整に入ることを想定しながら、相場に向き合って行く必要があります。
株価が高値圏にあり、一時的な急落が想定される場合、私たちはどのようなスタンスで投資に挑んで行けば良いのでしょうか?
含み益が出ている銘柄を売却し、現金ポジションを厚くする方法!
株価の高値警戒感がある場合、メジャーな対処法としては、含み益が出ている銘柄を売却し、現金ポジションを厚くする方法があります。
保有銘柄の一部を売却し、現金ポジションを厚くすることで、仮にスピード調整に入った場合でも、資産の急速な減少を避けることが出来ます!
更に急落によって、安値で売却された銘柄を購入することが出来、相場が再び上昇局面に入った際には利益を得ることが可能となります。
ただ、現在の相場のようにスピード調整に入りそうな状況を否定して、株価が上昇を続けてしまうと、只管現金ポジションを抱えているだけとなってしまいます。
確かに、儲かっていないだけで損をしている訳ではないので、大きな損失を被るよりは相当に優秀な戦略とも言えるかもしれません!
ただ、株式投資を通じて、比較的短い期間に大きな資産を作りたいと思っている場合、いつまでのエントリータイミングないと次第に焦れて来ます!
そして我慢が仕切れなくなり、「今回の相場はこれまでと違うんだ~!!」と自分に言い聞かせ、資金を大きく投入した時に限って、ドカンと急落して大きな損失を被ると言うことは良くあることです。
そのため、自分の投資手法において、エントリーすべきタイミングでないならば、只管、自分の買える環境が来るまで待ち続ける必要があります・・。
株価のブレークアウトを狙う方法!
一方で、このような高値警戒感がある相場だからこそ、積極的に打って出る投資家もいます。
一例としては、高値揉みあいからの「ブレークアウト」を狙った投資手法です!!
一般論にはなりますが、株価はある程度上昇を続けると、利確をする投資家が出てきます。
また、この銘柄が貸借銘柄の場合、高値警戒感が出て来ると、下落を想定して空売りを仕掛けて来る投機家も増えて来ます。
すると、株価は売り買いが交錯し、株価が動かなくなって来ます。
こうなると空売り勢の中でも、少し株価が下がると買戻しを行う投機家も増え、株価の下支えが出来ます。
とは言え、積極的に買いに入る投資家もいないと、株価はレンジ相場の様相を呈して来ます!
このような状況の中で、取り巻く相場環境の変化や大口の仕掛けなどによって、一気に買いが膨らむと、空売り勢の買い戻しを巻き込んで株価が大きく上昇します!!
所謂、踏み上げと言う状況です!
この場合、一気に株価が急騰することが多いため、大きな利益を期待することが出来ます。
実際に、コロナショック後は、このようなブレイクが何度も起きており、現在までの状況からするとこの手法が最も有効だったとも言えるかもしれません。
ただ、高値警戒感がある中で、強気で買いを入れて行く手法となるため、株価の急落に巻き込まれると大きな損失を被ることになります。
コロナショックを思い出してもらうと分かり易いかと思いますが、高値からの急落時は短時間で大きく下落するため、一瞬の迷いが命取りになります・・。
ですから、ロット管理や損切が出来ないのであれば、安易に手を出すのは危険です!!
株価の急落を見据えて、空売りを仕掛ける方法!
では、その他にはどのような対処法があるのでしょうか?
答えは、空売りです!!
確かに、現在はEPSに対して株価が高くなっている傾向が強まっています。
仮に現在のPERは高すぎると判断するならば、その状況は是正されるはずです!
この際、注意しなければならないのは、是正されるのは「株価」「企業業績」のどちらなのかと言うことです。
例えば、現状として新型コロナウイルス等によって企業業績が悪化しているが、株価は需給だけで上昇してしまっていると判断したとします。
この場合、来期の業績発表などを通じて、企業業績の実態がマーケットで明らかになって来ると、株価が高すぎることを懸念して下落に転じるだろうと言う考え方です!
他方、業績は将来改善されると考える場合、捉え方は全く逆になります。
つまり、将来の業績は大きく改善されると見込まれており、株価はこうした将来性を見越して既に上昇をしている。
よって、将来の企業業績は大きく改善しEPSが上昇することで、株価は下落しなくてもPERは落ち着いて来る(是正される)と言う考え方です。
どちらの捉え方をするのかは、夫々の投資家が自分なりの考え方を持つ必要がありますが、仮に前者だと考えるならば空売りを仕掛けると言うのは戦略としては有りかもしれません。
ただ、現在のようにブル型相場では、空売りを踏み上げて株価上昇が続いているため、安易に株価が高すぎると言う判断だけで空売りを仕掛けるのは危険です。
個別株の需給を分析し、タイミングを見極めつつエントリーする必要があります。
それでも、現在のように金余りのブル型相場においては、株価は上昇を続ける可能性が高いため、想定通りに動かなかった場合は即座に損切りをする必要があります。
これが出来ないのであれば、空売りによる対処法は避けた方が無難です。
相場環境を自分なりに解釈し、自分なりの対処法を選択することが重要!
その他にも、デイトレを行うなど、色々と対処法はあります。
ただ、投資手法には、夫々一長一短があり、リスクとリターンは原則としてはバランスされています。
つまり、
■安全策を取れば、得られる利益は少ないが、損失も少なく済む可能性が高い。
■積極策を取れば、利益を得られる可能性が高いが、対処法を誤った場合は大きな損失を被る可能性が高い。
と言うことになります。
そんなこと当たり前のことでしょ!!
という声が多く聞こえて来そうですが、仰る通り、ごく当たり前のことです。
ただ、重要なのは、全ての『良いとこ取り』をすることは出来ないと言うことです!
昨今のバブルとも言われるような相場状況の中で、この相場環境を自分なりに解釈し、自分なりの対処法を選択する必要があります。
そして、選んだ対処法には、相応のリターンが期待出来ますが、一方で相応のリスクも受け入れなければなりません!!
更に、過ぎ去ってみなければ、どれが正解などは分からないのです!!
ですから、私たちは常に相場状況を自分の頭で考えて、それに対する対処法を自分自身で決めて行くことが求められます。
そして、それに伴うリスクも受け入れられなければ、リターンを得ることは出来ません。
仮に、何も考えずにリターンを得られているのであれば、それは単に運が良いだけであり、何れ痛い目に会うことになります!
若しかすると、「我々の投資に対する本気度が試されている」そんな時期になっているのかもしれないですね!!