サウジのドローン攻撃による原油高で、株価上昇が想定される銘柄とは?

石油関連施設への無人機による攻撃が、原油生産に与える影響とは?

世界有数の産油国であるサウジアラビアの石油関連施設が、ドローンによる攻撃を受けました。

サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は14日に、日量570万バレル分の生産が減少したと明らかしています。

これは、サウジアラビアの生産量の凡そ半分であり、世界の石油供給の5%以上に相当します。

原油の安定的な供給に、影響が出るとの懸念から、原油価格が急騰しています。

当然のことですが、ドローン等の無人機による石油関連施設への攻撃、絶対に許されるものではありません。

但し、攻撃された施設が直ぐに修繕されるとは考え難く、暫くの間、サウジアラビアにおける原油の生産量は落ち込むと考える方が自然です。

また、当然のことですが、中東の緊張感が一段と高まることは、避けて通れません!!

原油価格の高騰は、日本企業の業績にどのような影響を与えるのか?

このような状況の中、私たちの日本は、原油については輸入に大きく依存しています。

そのため、原油価格が上昇してしまうと原材料費が高騰し、物価の上昇等の原因となります。

当然、多くの日本企業にとって原油価格の急騰は、企業業績の悪化に繋がる可能性があります。

米中貿易摩擦などの影響から、企業業績に悪化懸念が生じていた企業に、追い打ちをかけてしまう可能性もあり、原油価格の高騰が続くと、今後の企業業績へ更に悪影響を及ぼす可能性が高まります・・。

そのような中、トランプ大統領は、今回の攻撃によって原油価格に影響が及ぶ可能性を踏まえて、必要に応じて「戦略石油備蓄」を放出することを承認したと明らかにしています。

また、他国が生産量を増強する可能性もあります。

供給量が改善されると、原油価格の高騰が抑えられる可能性が出てきます!

そのため、サウジアラビア原油生産量の動向も注視が必要ですが、他国が原油供給に対して、どのようなスタンスで対応してくるかが重要となって来ます!

原油価格の高騰によって、どのような企業に恩恵をもたらすのか?

原油価格の高騰によって、業績面で恩恵をもたらす企業があるのも事実です。

因みに、繰り返しになりますが、ドローン等の無人機による石油関連施設への攻撃、絶対に許されるものではありません。

従って、こうした攻撃による原油価格の高騰を、肯定的にとらえているということは全くありませんので、そこは誤解のないようにお願いします!

一般論としてですが、原油価格が高騰した際に、企業業績にプラスになる企業は幾つかあります。

例えば、石油元売り企業などです。

石油元売り企業とは、石油精製設備を持つと共に、ガソリンスタンド等の給油所を運営したりしている企業のことです。

また、原油を在庫として大量に保有している企業なども、こうした原油価格の高騰によって恩恵を受ける企業となります。

ドローン等の無人機による石油関連施設への攻撃による価格の上昇のため、株価が上昇しても素直に喜べないのですが、以下のような銘柄が代表的なものとなります。

原油高によって、株価への恩恵がある具体的な銘柄とは?

なお、本日の株価の推移をみても、殆どの銘柄が上昇しています。

因みに、私は以前より「富士石油「」を仕込んでいたため、本日は少し含み益が増えてくれましたが・・。

原油価格上昇で株価の上昇が期待される銘柄

銘柄 コード 前日比
国際石油開発帝石 1605 +97.5 (+9.71%)
石油資源開発 1662 +218.0 (+7.89%)
出光興産 5019 +125.0 (+3.93%)
富士石油 5017 +14.0 (+5.67%)
JXTG 5020 +22.7 (+4.64%)
コスモHD 5021 +187.0 (+8.61%)
日揮 1963 +81.0 (+5.64%)
東洋エンジニアリング 6330 +29.0 (+4.67%)
千代田化工建設 6366 +11.0 (+3.54%)

原油関連のETF銘柄

その他として、原油関連のETFは、以下のような銘柄があります。

銘柄 コード 前日比
WTI原油価格連動型上場投信  1671 +128.0 (+14.94%)
ETFS WTI原油上場投資信託  1690 +128.0 (+14.94%)

NOMURA原油インデックス連動型上場投信

1699

+45.0 (+12.47%)

NEXT NOTES 日経TOCOM原油ダブルブルETN

2038

+244.0 (+21.86%)

何れにせよ、どの銘柄も言えることですが、今後も継続的に株価が上昇するかは不透明です。

本日、既にある程度上昇していますし、原油供給が安定的に行われるという観測が強くなると、株価は下落に転じる可能性もあります。

また、米中貿易摩擦などが改善せず、景気の鈍化が鮮明になってくると、原油の消費が落ち込むとの観測から、原油価格も高騰化しない可能性もあります。

一方で、原油価格は最近は値を下げていましたので、資源国などが石油生産量を上げず、わざと資源供給を抑えることで、原油価格の高騰を狙ってくる可能性もあります。

何れにせよ、今後の原油の供給がどうなるかについては、注視が必要です!