米中貿易摩擦は制裁関税の見送りで合意!今後の株式相場に与える影響とは?

米中貿易協議がの第1段階が合意に至る!

米中両政府は12月13日日に、貿易協議の「第1段階」について正式合意したと発表しました。

これを受けて、12月15日にに予定していた米国の制裁関税と中国の報復関税の発動を見送るとともに、米国は発動済みの追加関税の一部を引き下げることになりました。

中貿易協議の合意によって、今後の株式相場はどのようになって行くのでか?

さて、この米中貿易協議の合意によって、今後の株式相場はどのようになって行くのでしょうか?

今回は、合意に先駆けてトランプ大統領が12日に、ツイッターへ「大きな合意に非常に近づいている。中国はそれを望んでいて、アメリカも同じだ」と投稿しました。

これにより、12月13日の日経平均は「+598.29 (+2.55%) 」と大幅に上昇しました。

直近では、23,500付近で踊り場のような状況になっていましたが、一気に24,000を超えるレベルまで上昇しました。

これまで、米中貿易協議は合意に至りそうと言うニュースが出て、マーケットに期待を持たせておきながら、直前で破談になると言うことを繰り返していただけに、マーケットにとっては好材料となっています。

では、このまま株価は上昇し続けて行くのでしょうか?

それについては、かなり疑問な部分はあります。

まず、12月13日深夜のNYダウは、米中貿易協議が合意に達したとのニュースがあった後に、株価は大きく上昇しました。

しかし、その後、合意内容が想定の範囲内だったことや材料の出尽くしなどから、株価は下落に転じました。

確かに、15日に予定していた追加関税の引き上げを先送りすることになりましたが、中国から輸入する製品のほぼ全てに対象を拡大する制裁関税「第4弾」の発動中止は決めている訳ではありません。

結果として、引け値ベースでみると、「+3.33 (+0.01%)」とかろうじてプラスは保ちましたが、かなり株価としては先行きの厳しさを示した形となりました。

今回の米中貿易協議の合意までには、かなりの年月が経っています。

これまでの米中貿易摩擦によって、先行きの不透明感などから、設備投資を控えたり、売り上げを下方修正するなどの企業も出始めています。

このような状況の中で、今回の米中貿易協議の合意が、企業業績に急速にプラスの影響を及ぼすとは考え難く、どちらかと言うと合意への期待で先行高していた株価への下落に備えた方が良いのだと思います。

マーケットが米中貿易協議の合意で、強気になっていれば、売り抜ける良いチャンス である!!

勿論、今後の株価に影響を与えそうなニュースは、米中貿易協議の問題だけではありません。

イギリスでは総選挙で保守党が単独過半数を獲得したことにより、合意に基づくEU離脱が現実的なものとなっています。

確かに、事前の報道では保守党の単独過半数の議席獲得は厳しい見込みとのニュースが駆け巡っていたこともあり、マーケットに対して好影響をもたらしました。

ただ、どちらのニュースを見ていても、かなり材料出尽くし感が強いなと感じています。

PERなどでフィルタリングを掛けても、割安な株式銘柄はかなり少なくなって来ています。

個人的には、ここから更に強気で買い進めて行く気にはなりません。

勿論、更に株価が上昇していく可能性はありますが、年を超えて2020年になっても、株価の一途を辿るかと言うとやはり疑問です。

もし、マーケットが今回の米中貿易協議の合意で、強気になっているようであれば、その時こそ売り抜ける良いチャンスなのかもしれませね!!